2004年9月21日
三協化成は二〇〇〇年から機能組織として敷いた四本部制が軌道に乗ってきたことを踏まえ、この充実を図るためトップマネジメントの強化に着手する。各本部の機能を本来のライン業務に最適化することにより顧客サービスを向上するのが狙いで、この具体策を新設の「経営企画室」の機能に注ぎ込んだ。
経営企画室の役割の第一は経営計画の立案と実施。激動する時代環境下で変化に機敏に対応できる経営計画を持つことは、これからの企業にとり必須条件であり、それを実現する仕組みとして同室で社内外の情報を一元管理するとともに、合わせてトップとの緊密な連携をとることによって素早い意志決定を可能にしていく。
第二は経営管理システムの再構築。同社の経営の基本は「人」であり、管理を極小化し「人」の創造力の領域を最大化することこそが経営のあるべき姿と考えている。このために社内のあらゆるシステムをそれに沿うよう再構築し、新たな企業像を築きあげていく。
第三は事業計画の推進。現在進行中の事業計画の中にも設備投資をともなうものが複数含まれている。小さな企業にふさわしいスピーディーかつ機動性に富む設備を作り上げ、それを新たなコアとして育てていくことが今後の成長の源泉と位置づけている。
第四はシーズの開拓。R&Dは従来、開発本部のライン業務だったが今後同本部はDに経営資源を集中するため、Rは同室の所管として外部研究機関や大学などとのコラボレーションで新たな独自技術を創出していく。
第五はプロジェクトチームの運営。会社の将来への布石は、すべてこのチームにゆだねることになり、若い人材を起用しながら未来の夢へと挑戦させていく。
今後も同社のスローガン「Human Chemistry---人が見える化学」の通り、人の存在が見えるビジネスモデルを追求する。
化学工業日報
2004年9月21日掲載