2005年9月26日
三協化成は十月から三カ年の新中期経営計画をスタート、将来の飛躍に向けた強固な事業基盤の構築に取り組む方針である。新たな柱を創製するための研究開発力強化を図る予定で、既存事業についても諸施策を講じ徹底した基盤強化を図る。新中計では「重点事業分野の顧客に対して徹底したサービス提供の実施」と「オリジナル技術・製品の拡充」を基本ポリシーに据え、既存コア事業の強化と新規コア製品の事業化を推進していく。
有機・無機硫黄化合物製造技術、メタルコンタミネーションフリー化技術といった既存のコア技術を駆使した医農薬中間体やフォトレジスト中間体などの事業では技術のさらなる高度化を推進するほか徹底したコストダウンを図る。メタルコンタミネーションフリー化技術によって製造された電子材料中間体の需要増加に対応するため、中計期間内に設備増強を実施する。
また、新たな製品の開発を加速する方針で、十月から経営企画室に「新製品開発チーム」を編成、陣容も充実して”夢への挑戦”をスローガンに新分野・新技術開発を含めた取り組みを始める。五月に開設した「プロセステクノロジーラボ」は、ユーザーニーズに対応する工業化技術開発のスピードアップに寄与している。このほかメーカーとしての社会的責任を果たすために「SEQ(シーク)推進室」も十月に新設する予定で、安全・環境・品質の維持・向上に重点を定め社員の啓蒙も含め多面的活動を行っていく姿勢。
同社は二○○六年に創立四十五周年、二○○七年には創業百周年という節目の年を迎えるが、新中計はこれらを意識しつつも次の世代に向けての継続成長への基盤作りと位置付けて各種施策を実行する。
化学工業日報
2005年9月26日掲載