2013年10月7日
三協化成は、今年10月からスタートする3カ年中期経営計画の実現に注力する。経営者や一部の管理職だけでなく、全社を巻き込んで強力に推進する方針で、自社の強みを生かし、事業を上昇気流に乗せていく。
「SMAP2016」と銘打った中計では、創立55周年となる2016年度に売上高55億円、経常利益率5%を目指す。2021年に売上高70億円を目指す長期ビジョンの通過点となるもので、収益力の強化を基本方針とし、コア事業として、「硫化事業の再構築」「メタルコンタミネーションフリー(MCF)化技術の向上」「GMP体制の導入」を掲げた。
「硫化事業の再構築」では、無機製品の拡販がテーマ。また、老朽化した無機工場の更新に合わせ、来年早々に同工場の隣接地に新プラントを設立し、生産体制の合理化も進めていく。
「MCF化技術の向上」では金属分含有量1ppb以下を目指し、精密化が進む電子材料向けの事業を拡大する。不純物を極力除去するなど抜群の高品質で顧客の信頼を勝ち取る。
「GMP体制の導入」では、医薬中間体の製造に留まっている医薬事業を拡大展開するため、中計内に医薬品GMPの取得を目指す。
また今年11月にもベンチャー企業の「キラル・デザイン・ラボラトリー」と共同で、神戸の医療産業都市に研究拠点を新設移転して、基礎技術開発を強化する。同地に多数進出する医療関連企業や教育機関との連携や共同開発も視野に入れ、医薬事業を第3の柱に育成していく。
化学工業日報
2013年10月7日掲載